COLUMNコラム

子育てやお花、花育、お花の効果などに
関するコラムをお届けします。

photo
ホーム >コラム> 秋には、春に楽しめる花のタネを子どもと一緒にまこう
2024年10月31日

秋には、春に楽しめる花のタネを子どもと一緒にまこう

秋には、春に楽しめる花のタネを子どもと一緒にまこう

秋は涼しくなった空気の中で子供たちと自然の触れ合いを楽しむのに最適な季節です。特に「秋まき」と呼ばれる球根や種は、冬の間にゆっくりと根を張ります。寒い季節を乗り越えた後の暖かい春に、一気に成長して開花することが特徴です。

 寒い冬の間は植物が休眠状態に入ります。お世話も少なくすみ、初めて植物を育てる方も安心して育てることができますよ。中でも球根は、球根の中にすでに栄養がたっぷり詰まった状態で植えるため、種よりも確実に花が咲きやすく、春には美しい花々を楽しむことができます。

 ご紹介する花の中にはホームセンターで苗を購入できるようなお花もありますが、小さな種からこんなに美しい花を育てたという経験や、その成長過程を見守る喜びは、子供たちにとって貴重な思い出になることでしょう。

チューリップ

 春の代表的な花で「さいた〜、さいた~、チューリップの…」という歌でもお馴染みのお花です。花びらの形や多彩な色は赤、黄、白、紫、さらには斑入りのものまであり、色とりどりのチューリップが咲く景色は、目を引き春の訪れを楽しませてくれます。

 また、大きな球根を小さな手で一生懸命植えるのは、子供たちにとってはとても楽しい作業です。植える深さと球根の上下を間違えなければ植えてからのお世話もとてもシンプル!花壇でも鉢でも育てやすく、失敗も少ないため初めてのお世話におすすめです。

ヒヤシンス

 甘い香りと鮮やかな花色で人気のあるヒヤシンス。鉢やお庭に植えるだけでなく、冬の間は室内での水栽培ができるため、お子さんと成長を観察するのにぴったりです。

 透明な容器に水を入れ、ヒヤシンスの球根を浮かせると根っこがどんどん成長していく様子を観察することができます。飲み物の空き容器を栽培容器にできるので、気軽に植物を育てる体験をしてみたいという方にもおすすめです。

 春のまだ少し寒い頃、室内で一番に咲くヒヤシンスは、お世話したお子様にとって春の到来を知る特別な経験になることでしょう。

菜の花

 春の訪れを告げる黄色い菜の花は、タネを巻いてから比較的早く花を楽しむことができ、成長も早いのが魅力です。いっせいに咲いた黄色い花にミツバチやチョウチョが飛んでくる景色は、生命力あふれる春を子供たちに感じてもらうのにぴったりです。

 また菜の花は食用としても楽しめるため、育てた後におひたしやサラダ、パスタの具材としても味わうこともできます。食育にもなり、自分の育てたお花が夕飯のサラダとして出てきたら、お野菜が苦手なお子さんでも思わず食べてしまうかもしれません。

パンジー・ビオラ

 豊富な色と形で庭やプランターを華やかにしてくれるパンジー。苗で購入するのが一般的ですが、種から育てるのも簡単で、発芽した後の成長過程を見ながら様々な花色を楽しむことができるのが特徴です。寒さに強く、花の咲く時期も冬から春にかけてと長期間楽しめるため、寒い季節の庭を彩るのにぴったりです。

 種がとても小さいため、種蒔きの際には土から飛ばないよう、また、お子さんが誤って口に入れないように気をつけましょう。また、パンジーは発芽するときに光が必要になる好光性種子です。種の上に土をかけずきず、うっすら程度にするよう気をつければ、発芽がググッと成功しやすくなりますよ。

ヤグルマギク

 美しい青色の花が特徴的なヤグルマギク。大きめの種が子供でも種まきしやすく、育てやすいことからお子さんと一緒に成長を楽しむのにぴったりのお花です。新品種が多く登場しており、青色だけでなく白、ピンクなど様々なタネを選ぶことができます。成長すれば色鮮やかな花が春から初夏まで順番に咲くため、長くお花を楽しめますよ。

 ヤグルマギクは切り花やドライフラワーとしても利用でき、お子さんと一緒に花を選んで室内で飾るのもおすすめです。

まとめ

 花の成長をお子さんと一緒に見守り、育てること、それ自体が子供にとって大切な教育の場になります。「花育」は花が咲いた瞬間だけでなく、秋に蒔いた種が芽を出し、冬を越え、やがて春に美しい花を咲かせる、その全ての過程を見守ることが大切です。

 成長の喜びや自然の大切さなどを、球根や水栽培、種から植物を育てるという経験を通して知ることで、親子の絆や自然に感謝する気持ちも大きく育つことでしょう。

一覧にもどる