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2024年02月22日

卒園、卒業時に子どもたちが抱えるストレスと対策


この春卒園や卒業を迎えるご家庭では、我が子の成長に喜びを感じる半面、新しい環境への不安や心配がおありだと思います。子どもにとっては人生ではじめて経験する大きな節目となる卒園や卒業。今回は、卒園や卒業時期に子どもたちが抱えるストレスと、不安を抱えるお子さんへの接し方についてお話していきます。

不安定になりやすい時期


卒園や卒業は、子どもにとって喜びや悲しみ、期待、不安などさまざまな感情が入り混じり、感情が不安定になりやすい時期といえます。卒園・卒業すると別々の学校に通うお友達のことを思って寂しがったり、先生に会えなくなることを悲しく思う子もいます。また新しい環境への不安を感じ、泣きだしてしまう子もいるでしょう。
3月になると卒園式や卒業式の練習が頻繁に行われ、式用の装飾が施されたり、先生たちから卒園や卒業に向けた言葉が多くなったりと、より一層「別れ」について意識するようになります。子どもにとってははじめて経験する「別れ」ですから、前向きな気持ちの日もあれば、悲しみや不安に涙する日もあるでしょう。そんなとき家庭ではどのように子どもに接すればいいのか、悩みますよね。さまざまなご家庭の経験談も交えて、お話しします。

まずはありのままの感情をを受け入れてあげる


子どもが寂しさや不安を感じ泣いているとき、つい「大丈夫だよ」「そんなことで泣かないの」と言ってしまいがちです。もちろん「大丈夫」という気持ちを伝えてあげることは悪いことではありません。ですが、まずは「寂しいよね」「不安だよね」「私も同じ気持ちだよ」と子どもの気持ちを受け止め、共感してあげることが大切です。

語彙力がまだ足りないために自分の感情をうまく言語化できず、「怒り」や「泣く」といった方法でしか思いを伝えられない子もいます。そういった場合も一旦は受け止めてあげてください。子どもは信頼のおける相手にしか、なかなか感情を素直に表現することができません。子どもの気持ちを否定してしまうと、だんだんと素直な気持ちを表現してくれなくなります。どんな感情もお子さんが安心して伝えられる場所を作っておくことは、入学以降の心の安定にも繋がっていきます。

ネガティブな表現を使わない


卒園や卒業期に「〇〇ができないと、学校に上がって恥ずかしいよよ」「〇〇をしておかないと、お友達に仲間外れにされちゃうよ」という会話を耳にする事はありませんか。子どもを思っての言葉である事は感じられますが、よく聞くとネガティブが起点になった会話ですよね。

繰り返しになりますが、お子さんにとって卒園や卒業ははじめての経験。この先待ち受けるのは未知の世界で、私たちが考える以上にお子さんは新しい環境に対して不安やストレスを感じています。「〇〇ができると、楽しそうだよね」と、なるべくポジティブな表現に言い換えて、前向きな気持ちでいられるよう手助けをしてあげてください。

自分の体験談を交えて未来のイメージを与える


人は、わからないことに対して不安を抱きやすいもの。そんなとき経験者の話を聴くことでイメージが沸き、不安が払拭された経験はありませんか。卒園や卒業を控えた子どもも、私たちが何かに不安を抱える時と同じような状況だと思ってみましょう。新生活にはどのようなことが待ち受けているのか不安で仕方ありません。そんなとき、家族から「小学校ではこんな楽しい行事があるよ」「こんなものが使えるよ」と楽しい側面を知れることで、寂しさや不安以上に楽しみや期待を感じるようになるはずです。また「こんな風に友達を作ったよ」「こんなときは〇〇したよ」など自分の経験談を語ることで、子どもの漠然とした不安を取り除いてあげることもできます。

一緒に過ごす時間やスキンシップを増やす


お子さんの心が不安定になっていると感じたら、家族が一緒に過ごす時間やスキンシップを増やすこともしていきましょう。好きな絵本を読んであげたり、ぎゅっと抱きしめてあげたり、いつもより少しだけでも密な時間を過ごすことで、お子さんの不安な気持ちやストレスを和らげることができます。

春は出会いと別れの季節。この経験を経て、お子さんの心はまた一つ成長していきます。卒園や卒業がお子さんにとってかけがえのない経験となるよう、手助けをしながら見守っていきましょう。

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