子育てやお花、花育、お花の効果などに
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少し前から耳にすることが多くなった「毒親」という言葉。過干渉になり子どもを支配する、暴言・暴力で傷つける、自分の都合を優先して子どもの世話を後回しにする等がありますが、「子どもにとって毒になる親」のことを言います。
暴言や暴力はないにしても「過干渉」についてはドキッとする方もいるかもしれません。今回は、自分が毒親かも…と心配になったときの確認方法について考えていきましょう。
ちょっとした事で不安になってしまう…という方は意外と多いかもしれません。日本人には多いタイプだと言われ、リスク回避のために必要な感情の一つでもあります。しかし、過度な不安は自分自身をも苦しめます。そして、「これって心配しすぎなのか?」自分では分かりませんよね。「不安の平均」なんて誰も教えてくれません。
そこで、心理学の観点から不安を感じやすい人の特徴や行動をまとめると、
・常に心配事を抱えている
・眠れないほど考え事をすることがある
・いつも最悪のシナリオを想像してしまう
・いつも家事や仕事に追われている
・物事に完璧を求めがちである
・人にどう思われるかを気にして行動している
などがあります。
自分の不安を解消したいあまり、子どもの行動を過度にコントロールしてしまうと「毒親」と言われてしまうことも。心配性な性格を変えるのは難しいですが、まずは、自分の過度な不安が子どもへの過干渉を生み出しやすいことを知っておくのは大事です。
自分が毒親かも…と心配になるのは、学齢期のお子さんをもつ保護者に多い印象です。子どものことが心配なあまり、つい手出し・口出しをし過ぎていないでしょうか。お子さんに対して次のような行動や感情を持つ事が多くないか、チェックしてみましょう。
・早くしなさい、ちゃんとしなさいを毎日のように言っている
・子どものため、あなたのため、が口癖
・子どもがのんびりしていると、無性に腹が立つ
・子どもが自分の言うとおりに行動しないと怒りが湧く
・子どもに対して言いたいことを何でも即言っている
・子どもがどこで何をしているか常に把握していたい
・隠し事をされると腹が立つ
・兄弟姉妹で対応が違う
・子どもの許可なく机の引き出しをチェックしたり、日記や手紙、メールを読む
・高学年になっても子どもの洋服を選んでいる
これらの行動の特徴として、子どもに選択権が与えられていないことや親が子どもの行動をコントロールしていることが挙げられます。何でも親が決め、従わないと子どもを叱る。そして、叱られるから子どもは何でも親の言うことを聞く、といった悪循環に陥ってしまうことも。過干渉な親に育てられた子どもは自己肯定感が低かったり、決断力や判断力が養われず自主性が乏しくなる傾向があります。「どうせ親に反対されるから」「チャレンジしても失敗するから」と、チャンスを掴む事を諦めてしまうのです。そういったお子さんは他者に決断を委ね、依存体質になることも。
失敗は将来の糧となると信じて、子どもの考えや行動を尊重することも大切にしたいですね。また、成人した子どもの進路や就職に口出しをしたり、人間関係や恋愛に口を挟むことも注意が必要です。心配な気持ちをぐっとこらえ、成長の過程として見守る気持ちをもつことが親として必要でしょう。
過干渉はだめ、放任もだめ、と子育てのいい塩梅を見つけるのはとても難しいものです。しかし、100%完璧な親なんて存在しません。今こうして「自分は毒親なのでは?」と不安になっているのであれば、心配ないと思います。あとはお子さんの力を信じて、手は放しても心は離れず寄り添って見守っていきましょう。