子育てやお花、花育、お花の効果などに
関するコラムをお届けします。
子育ても、家事も、仕事も全部を完璧にやろうと頑張っている保護者の皆様は、どうぞご自愛くださいと申し上げたくなります。
頑張る姿は貴いことですが、心身ののバランスを崩してしまったら、元も子もありませんよね。
ワンオペ育児という言葉がありますが、歴史上で母親がワンオペで子育てに臨むようになったのはこのわずか数十年のことです。
え?ほんとに?と驚く方が多いのですが、本当です。
核家族が増えたから、ワンオペになってしまっただけ。
母親が子供を育てるのが当たり前とか、3歳までは母親が育てたほうがいいとか、まったくの誤解です。
多世代家族だった時代、子どもが多かった時代、そもそも「専業主婦」という考え方がありませんでした。
百姓にしろ、商売人にしろ、よほどの大金持ちでなければ、家族総出で働くのが当たり前でした。
母親が野良仕事をしている間は。幼子はその間、土手に寝かされたり、年上の子どもにお守りされたりして育ちました。
職住接近があたりまえの時代、父親が残業で遅くなって子どもと会えないなんてこともなかったわけです。日が暮れたら、野良仕事は終了しますから。
家族全体で、社会全体で、子育てするのが当たり前の時代のほうがずっと長かったのです。
ワンオペ育児で疲れ切るのは当たり前ですよね。
頑張り屋のママたちは「家事で100点」「育児で100点」「仕事で100点」の合計300点をとることを家庭と仕事の両立と考えている方が多い感じがします。場合によっては「介護も100点」で400点を目指している人もいるかもしれません。
いえいえ、それは無理な話です。
体一つでなにもかも背負うことは現実的ではありません。
そこでご提案したいのは、両立を目指すのではなくて「ワークライフバランス」を心がけること。
自分のもつ力が100なのだとしたら、子育て、家事、仕事にどう配分するかという発想です。
たとえば子育てに40、家事は10、仕事に50のパワー配分しようと考えてみるのです。
たとえば子育てに30、家事は10、趣味を40、仕事は20でもいいのです。
つまりバランス配分を考えて、無理に300%のパワーを発揮しようなどと考えない方が、笑顔が増えませんか?
子育てを終えた人たちからよく聞く後悔は「あんなに手作りご飯にこだわらずに、料理は手抜きをしても、子どもたちの話を聴いてあげればよかった」「すべてをひとりでやるのに必死で、子どもの顔をちゃんと見ていなかった」ということば。
とはいえ、パパが単身赴任とか、シングルマザーだとか、ワンオペ育児にならざるを得ない方もいます。
配分を一番減らせるのは家事の分野です。
世の中にある様々なサービスやモノをフルに活用することをお勧めします。
食器洗い機、洗濯乾燥機など、便利なマシーンがたくさんあります。
アイロンがけのいらない衣服だけを買うのも家事を減らす工夫のひとつ。
お惣菜、冷凍食品もずいぶんバリエーションが増えています。
掃除だって、2週間に1回プロに来てもらうっていうのもありです。
家事の手間暇を減らした分、子どもたちに笑顔で向き合う時間を作ってあげてください。
家事に必死なママの後ろで、話したいことがあるのに遠慮して話しかけられない子どもがいたら、とても悲しいです。
家族の笑顔は子どもたちの心の栄養になります。
そうそう、私のいちばんのお勧めは余裕ができた時間に子どもたちと「花散歩」すること。公園や街路で一緒に花探しができたら、親子ともに豊かな時間を楽しめます。
(芙和せら)