子育てやお花、花育、お花の効果などに
関するコラムをお届けします。
花育レッスンをしていると、保護者の方から「切り花って枯れるからもったいなくて。。。」というお声をいただきます。特に夏場は花がもたない、と。
切り花だから枯れる、わけではありません。鉢植えの花も咲いた後はしおれたり、枯れたりしますよね。
花は枯れるものなんです。あんなに美しかったのに。。。と思うと残念でもありますが。
実は「花が枯れる」も花育の一環なのです。
え?!まさか???
驚かれるのも当然ですよね。そこには3つの意味があります。
ちょっと視点を変えるだけでご納得いただけるかと思います。
意味1)レッスン後の花のお世話も花育
子どもにとっても自分のアレンジした花が枯れるのは残念なことです。だから、子どもたちは一生懸命にお花の世話をします。吸水性スポンジに水を足して潤いで満たしたり、花瓶に移し替えたり。特に夏場はエアコンの風をあてない、こまめな水替えなど、よりお世話が大切になります。花育レッスンが終わった後にも花育が続いているのです。
意味2)命の大切さを知る機会
ただ、どんなにお世話をしても、いずれ花は枯れます。だんだんと変化していく様子を観察し、命あるものにやがて死が訪れることを実感します。大家族で暮らしていた時代、家畜を飼うのが当然だった時代には、高齢者の死、家畜の死など、生命と死のコントラストが強烈に感じられる背景がありました。いまは命の大切さを感じる機会が減っています。花がかれることを通じて、子どもたちが命の大切さに触れる機会と考えます。
意味3)感情の昇華という作用
作品を作った時には、作品は子どもたちの心そのものをあらわしているといっても過言ではありません。しかし、日が経つにつれ気分や感情は変化していきます。最高にお気に入りだったアレンジメント作品も、少しずつ心の状態と乖離していきます。その頃に花が枯れていくという現象が重なります。過去の感情、気分を昇華して持って行ってくれます。これが造花やプリザーブドフラワーやドライフラワーとの違いであり、キッズベリー花育ラボが生花にこだわる理由でもあります。
花が枯れることから得られる学びは、大切なものばかりです。保護者の皆様も花育レッスンが終わってからの子どもたちの花とのかかわりを見守っていたでけると、より濃い学びがもたらされます