子育てやお花、花育、お花の効果などに
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子どもと過ごす中で「自然にふれる時間を作りたいな」と感じることはありませんか。とはいえ、忙しいと遠方に出かけたり特別なことをするのは大変ですよね。そんなときにおすすめなのが、季節の花を親子で育ててみることです。
なかでも、子どもが思わず夢中になってしまう花のひとつがキンギョソウです。色とりどりの花が咲き、見た目もとても可愛らしいので、花壇やプランターがぱっと明るくなります。そして、花の形にはちょっとした“楽しい秘密”もあるのですよ。キンギョソウは学名を Antirrhinum majus といい、英語では「スナップドラゴン」と呼ばれる花です。花を横から見ると、金魚のような形に見えることから、日本では「金魚草」という名前がつけられました。実はこの花、子どもの好奇心をくすぐる魅力がたくさん詰まっています。
今回は、キンギョソウをガーデニングと切り花の両方で楽しむ方法をご紹介します。親子で花にふれる時間を、ゆったり楽しんでみませんか。

キンギョソウが子どもに人気の理由は、花の形の面白さにあります。花の横をそっと指で押してみると、まるで口のようにパクッと開くんです。その様子がまるで金魚が口を動かしているように見えるので「お花がしゃべっているみたい!」と子どもが喜ぶことも多いですね。ただし、強く触ると花が傷んでしまうこともあります。お子さんには「やさしく触ろうね」と伝えながら楽しむと、植物を大切にする気持ちも自然と育っていきます。
また、キンギョソウは色のバリエーションがとても豊富です。赤やピンク、黄色、オレンジ、白など、明るく元気な色がそろっています。二色のグラデーションになっている品種もあり、見ているだけでも楽しい花です。さらに、春から初夏にかけて比較的長く花を楽しめるのも魅力です。丈夫で育てやすいので、ガーデニングが初めてのご家庭でも取り入れやすい花といえるでしょう。
「今日はどんな色が咲いたかな?」と親子で観察するだけでも、ちょっとした自然の発見があります。そんな小さな時間が、親子の会話を増やしてくれるかもしれませんね。

キンギョソウは、日当たりのよい場所を好む植物です。ベランダや庭など、半日以上日が当たる場所に置くと元気に育ちやすくなります。水やりは、土の表面が乾いたタイミングでたっぷり与えるとよいでしょう。親子でガーデニングを楽しむなら「花の並べ方」を一緒に考えてみるのもおすすめです。たとえば赤・オレンジ・黄色などを並べて、虹のような花壇を作ってみるのはいかがでしょうか。「ここはピンクのお花にしようか?」と相談しながら植えると、子どももぐっと参加しやすくなります。
また、キンギョソウには背丈の違う品種があります。低い種類を手前に、高い種類を後ろに植えると、奥行きのある花壇になります。子どもの目線から見ると、小さな花の森のように見えることもあり、庭やベランダの景色がぐっと楽しくなりますよ。花が咲き終わったあとに、茎を少し切り戻すと新しい芽が出て再び花が咲くことがあります。この作業を「お花のヘアカット」と伝えると、子どもも興味を持ってくれるかもしれません。
こうしたお世話を一緒に行うことで、植物の成長を身近に感じられるようになります。忙しい毎日の中でも、ちょっとした自然の時間が生まれるのはうれしいですね。

キンギョソウは、実は切り花としてもとても優秀な花です。花穂がすっと伸びた姿は存在感があり、花瓶に飾るだけでお部屋の雰囲気がぱっと明るくなります。花を切るときは、朝や夕方の涼しい時間帯がおすすめです。切ったあとに茎を水の中で斜めに切る「水切り」をすると、水を吸い上げやすくなり、花が長持ちしやすくなります。また、水につかる部分の葉は取り除いておくと水が傷みにくくなります。
子どもと一緒に飾るなら、ちょっと楽しいアレンジをしてみるのもいいですね。透明の花瓶にビー玉やガラス石を入れると、キラキラとした小さな水の世界ができます。そこにキンギョソウを飾ると、まるで金魚の水族館のような雰囲気になりますよ。
また、キンギョソウは茎がまっすぐで扱いやすいので、子どもの「はじめての花飾り」にもぴったりです。小さな一輪挿しに一本だけ飾るだけでも、とても可愛らしいインテリアになります。

キンギョソウを育てていると、花が少しずつ増えていく様子を見るのが楽しみになります。そんなときは、ちょっとした観察遊びをしてみませんか。例えば「今日は金魚のお花が何匹咲いたかな?」と数えてみるだけでも、子どもにとっては楽しい時間になります。花の色を観察したり、写真を撮って記録したりするのもいいですね。
また、咲き終わった花をドライフラワーにして楽しむこともできます。茎を束ねて逆さに吊るしておくと、少しずつ乾いて落ち着いた色合いに変わります。時間の変化を感じる体験は、子どもにとっても新鮮に映るかもしれません。さらに、キンギョソウは種を採ることもできる植物です。花が終わったあとにできる小さな種を集めておけば、翌年また育てることができます。「去年のお花の赤ちゃんだね」と話しながら種まきをすると、植物の命のつながりを感じられるでしょう。
花を育てることは、特別な道具や広い庭がなくても始められます。プランターひとつでも、そこにはたくさんの発見があります。子どもが思わず触れてみたくなるキンギョソウ。親子で育てて、飾って、観察してみると、花のある暮らしがぐっと身近に感じられるはずです。
忙しい毎日の中でも、ほんの少し自然に目を向ける時間を作ってみませんか。きっと、お子さんの新しい発見や笑顔に出会えると思いますよ。