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2024年12月14日

不登校児が増加…文科省の方針について

もしあなたのお子さんが「学校に行きたくない」と言ったら、どんな言葉をかけてあげますか?どう対応しますか?突然の出来事に戸惑ってしまう親御さんも多くいらっしゃるのではないでしょうか?ニュースやSNSでも「不登校」という言葉を目にする機会が多くなりましたね。文部科学省の調査によると、不登校の小、中学生は年々増加しており、2023年には過去最多を記録したとのことです。

不登校は本人だけでなく、お子さんを心配する家庭全体にも影響します。今、お子さんが元気に学校に登校していたとしても、他人事ではないと思う方も多いはずです。今回は文部科学省の方針と、家庭でできる対応策についてご紹介します。

不登校児童増加の背景と現状について

不登校になる理由は様々です。今までは学校でのいじめや友人関係のトラブルが主な原因とされていましたが、最近では家庭の状況の変化、さらには新型コロナウイルスの影響で生活リズムが崩れたり、オンライン授業の導入で学校との距離感が変わったりすることも原因の一つとして挙げられています。このような状況下で、不登校はいじめ等の有無に関わらず、誰にでも起こり得る課題となりつつあります。

文部科学省が掲げた新しい方針

文部科学省は不登校児童の増加を受け「安心して学べる」場所作りや「学びたいと思った時に学べる」環境を整えることを提言しています。取り組みの一つとして、子供達が自分にあったペースやスタイルで学び続けることのできる地域のフリースクールや家庭教師型の学習環境、オンラインでの授業を選択肢として整備しています。このように学校外での学びを支援することで、子ども一人ひとりにあった学びの機会を提供することを目指しています。

また学校の教師やカウンセラーがチームを組んで対応することはもちろん、地域のNPOや支援団体と連携してサポート体制を強化する動きも進み、子供を取り巻く地域全体、ひいては多様な視点から子供を支える体制を構築することを目標に上げています。

保護者ができること

では、もしお子さんが「学校に行きたくない」と言った時に、保護者としてはどのように対応するのが良いのでしょうか?いざ当事者になると、なかなか冷静になるのは難しいかもしれません。しかし、まず取り組んでほしいのは、子供の気持ちを受け止めることです。「なんで行きたくないの?」と問い詰めるのではなく「どうしたい?」とお子さんに聞いてみてください。学校に行きたくない理由や今の心の状態を丁寧に聞く姿勢をもち、お子さんに歩み寄ることで子供が安心して本音を話せる環境を作ることができます。

また、保護者自身も一人で悩みを抱え込まないようにしましょう。不登校児童を支援する専門家や地域のサポートセンター、学校の相談窓口など、頼れる場所はたくさんあります。最近ではオンラインでの相談窓口も充実していますよ。専門家や同じ悩みを抱える保護者と交流することで、解決の糸口が見つかるかもしれません。

お子さんの未来は無限に広がっています

学校に行かないと言う選択肢を親として受け入れるのは簡単ではないかもしれません。たくさん悩み、辛い思いもするかもしれません。しかし、子供と親御さんが一緒に考えて選んだその選択は、ネガティブなものとは捉えないでください。学校に通う道だけが子供の未来を決めるわけではなく、フリースクールやオンライン教育、地域活動など、子供自身が自分らしく学び、成長できる環境は学校以外にも充実しています。そして、新しい教育の形としてしっかりと認知されています。

今は少し遠回りに感じるかもしれませんが、新しい選択肢を提示し、家族で暖かくサポートすることで子供自身が「自分らしい道」を見つけ歩んでいくはずです。それはどんな選択だったとしても、子供たちが自分らしい未来を模索する第一歩です。「不登校」という言葉に囚われすぎず、家族や学校、地域社会の助けを借りながら子供の可能性を信じてサポートしていきましょう。

参考

文部科学省「誰一人取り残されない学びの保障に向けた不登校対策」について

「誰一人取り残されない学びの保障に向けた不登校対策」(COCOLOプラン)PDF

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