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2024年02月09日

桃の節句の意味とお雛様の歴史を子どもにどう伝えるか?

3月3日はひな祭りです。「桃の節句」と呼ばれていますが、みなさんはその意味やお雛様の歴史をご存じでしょうか。ひな祭りは雛人形や菱餅を飾り、雛あられやちらし寿司を食べるなど、日本の習わしの中でも華やかでお子さんも親しみやすい行事の一つです。今年は「ひな祭り」をきっかけに、日本古来から受け継がれてきた行事や風習についてお子さんと話をする機会にしてみませんか。

桃の節句とは

そもそも節句とは「季節の節目となる日」で、無病息災などを願って邪気払いやお供えものをする行事として定着しました。古代に中国から伝わった風習で、日本には以下の「五節句」があります。

・1月7日(人日)…七草粥

・3月3日(上巳)…ひな祭り

・5月5日(端午)…こどもの日

・7月7日(七夕)…七夕まつり

・9月9日(重陽)…菊の節句

 

旧暦の3月3日は桃の花が咲く季節であったことから「桃の節句」と呼ばれています。中国では桃は不老長寿や幸運の果実とされていました。そして、当時の日本でも「食べると長生きできる」と信じられていました。また桃には魔除けの効果があるとされ、季節の節目の邪気払いとして桃の葉をお風呂の中に入れたり、桃の花のお酒を飲むことで厄払いをしていたと言われています。

雛人形を飾る理由

桃の節句で雛人形を飾るようになった事には、邪気払いが関係しています。古来から、邪気払いや厄払いに「人形(ひとがた)」が使われてきました。紙で作った人形に厄を移して厄払いをする、というのは、ご存知の方も多いのではないでしょうか。これが日本では平安時代ごろに貴族の女の子の間で流行った「雛遊び」と結びつき、雛人形を飾る文化のルーツとなったといわれています。

最初は厄を移した男女一対の人形を川に流して厄を落としていましたが、時代とともに紙が人形(にんぎょう)に変化し、さらに豪華さや精密さを求めるようになりました。そしていつしか川に流すことをやめ、雛人形を飾る文化へと変化します。

現在も「流し雛」として川に流す文化が残る地域もありますが、江戸時代以降、雛人形は飾る事が主流となり、厄払いよりも「女の子の健やかな成長を祈る」という意味合いが強くなりました。つまり、古来からあった桃や人形を用いた邪気払いが、女の子の雛遊びと融合して「桃の節句」に「雛人形」を飾るという文化へ変化したということです。

ご自宅で雛人形を飾るとき、人形に自分の厄を移していたことや親が子どもの健やかな成長を願って飾っていることなどを伝えると、お子さんが今までよりも少し違った見方ができるようになるかもしれませんよね。

ひな祭りをお祝いする食べ物

本来の意味としての雛人形は、女の子の厄を引き受ける人形として飾られるため、その感謝を示すように雛段に供え物をしたり、健やかな成長を願ってさまざまな食べ物が用意されたりします。

菱餅は雛段への供え物の定番ですが、菱形を使う理由は繁殖力の強い「ヒシ」の実を形どったものである、心臓の形をしているからなどと言われています。また、菱餅に使われている三色にも意味があり「雪(白)の下から新芽(緑)が芽吹き、桃の花(桃)が咲く」ことから、健やかな成長がイメージされています。

また中国では、長寿の意味をもつ桃の花をひたしたお酒「桃花酒」を飲む風習がありました。その名残りから、日本ではひな祭りに甘酒を飲む地域もあります。また、ちらし寿司にも長生きを意味する海老、見通しがよく効くれんこん、すくすく育つたけのこなど、意味のある具材が用いられています。

一つひとつの食材に込められた意味を知れば、より豊かな気持ちでひな祭りを過ごすことができそうですね。雛人形も最初は紙でできた人形から起きた風習ですが、形を変えて1000年以上も前から受け継がれてきた文化だとわかります。ただ飾るだけではなく、こういった歴史について少しでも

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