子育てやお花、花育、お花の効果などに
関するコラムをお届けします。
こども家庭庁によると、全国232か所の児童相談所が令和4年度に児童虐待相談として対応した件数は219,170 件で、過去最多を記録しました。児童虐待には大きく分けて「身体的虐待」「心理的虐待」「育児放棄(ネグレクト)」「性的虐待」の4つがあります。まずはこの4つの分類について詳しくご説明します。
まず「身体的虐待」は殴る・蹴るなどの身体的暴力を加えることや、炎天下や寒い日に外に出す、暗い場所に閉じ込めるなど、直接的ではなくても子どもの心身を傷めつける行為全般を指します。
次に「心理的虐待」は無視や暴言などで精神的に傷めつける行為を指し、家族同士の不仲やDV行為を見せることも虐待であると位置付けられています。現在、児童相談所が対応している虐待で一番相談件数が多いのがこの心理的虐待です。
「育児放棄(ネグレクト)」は食事を十分に与えない、お風呂に入れない、衣服が汚れていても変えない、子どもだけで何日も留守番をさせる・ケガや病気でも病院へ連れて行かないなど、養育者が必要な育児をしない状態をいいます。ただし、どうしても夜間に働かなければならない、金銭的な理由で食事や病院への対応ができないなど、やむを得ない事情でネグレクトの状態になっている家庭も多く存在しています。単純に「親の事情」とは言い難い虐待であるともいえます。
最後に「性的虐待」は、親や家族から性的な対象とされ、わいせつな行為をされることを指します。また、子どもに直接ふれなくても、わいせつなものを見せたり、わいせつな行為をさせたりするのも性的虐待です。
参考webサイト:こども家庭庁
虐待を受けた子どもは自己肯定感が低くなったり、いつも周囲の目を気にして行動するなど、心の発達に多大な影響が出るといわれています。また、愛情不足により依存体質になったり、逆に人を信用できなかったりと社会生活を送る上で困ることも多くなってしまいます。
とはいえ子育てをしていると、冷静さを失ってしまう場面もありますよね。「虐待はいけないこと」とわかっていても、つい暴言が出てしまった、手が出そうになったという経験もあるはずです。では、虐待しそうになったとき、どのようにするのが最善なのでしょうか。
まず1つ目の方法として「アンガーマネジメント」をご紹介します。アンガーマネジメントとは怒りの感情をコントロールする手法で、怒りの原因は自分の心の中にある「〇〇であるべき」という潜在的な価値意識であるという考え方から生まれました。人はこの「〇〇であるべき」が裏切られたとき、怒りという感情が沸くといわれています。そして怒りを覚えたときに一番やってはいけないことが、反射的にものを言ったり、行動したりすることです。これを防ぐために「6秒ルール」というものがあります。人間の脳は怒りを感じた瞬間から理性が働くまでに6秒かかるため、その6秒間を「反応せず待つ」というものです。そして理性が働く状態になったとき、自分の怒りを「冷静な言葉で説明」するようにしようというのがアンガーマネジメントの方法です。
2つ目に紹介したいのは「相談する」ということです。虐待しそうになったとき、専門家に相談できる窓口は全国に多数存在しています。代表的なものは、
・児童相談所相談専用ダイヤル
・24時間子供SOSダイヤル(文部科学省)
・子どもの人権110番(法務省)
・自立相談支援機関
などの専門機関があります。匿名で電話をかけることもできますので、1人で抱え込まずに相談窓口に利用してみましょう。
参考webサイト:日本アンガーマネジメント協会
虐待に限らず、子育て中の悩みは尽きませんよね。気軽に何でも相談できる関係を家族以外の人とも作っておくことも大切だと感じます。子どもの習い事を通してでもいいですし、自分の趣味を通じて交友関係を広げていってもいいと思います。悩みを打ち明けたり、共有できる関係を日頃から築いておくことも大切です。
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たくさんの喜びがある一方、時には孤独感を感じ悩む事もある子育てですが、さまざまな人の手を借りて「みんなで育てる」という気持ちをもてば、楽しく乗り越えられると思っています。